膝蓋下脂肪体炎
- 朝起きて立ち上がると膝の前がズキッと痛む
- 一度痛みが引いてもまたすぐぶり返す
- 整形外科では異常なしと言われたが痛みが続く
- 階段を下るたびに膝のお皿の下に違和感がある
- 正座やしゃがみ込みができなくなってきた
膝蓋下脂肪体炎(しつがいかしぼうたいえん)とは?|上尾市-久喜市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま整骨院
膝蓋下脂肪体炎とは、膝のお皿(膝蓋骨)のすぐ下に存在する脂肪組織「膝蓋下脂肪体」が、繰り返しの動作や過度な負担によって炎症を起こす状態です。この脂肪体はクッションのような役割を果たしており、膝のスムーズな動きに欠かせませんが、非常に痛みを感じやすい組織でもあります。
特に、膝の曲げ伸ばしや階段の昇降、正座などで膝のお皿の下に鋭い痛みが走る場合は、膝蓋下脂肪体炎の可能性が考えられます。
よくある症状
- 膝蓋骨のすぐ下に限定された痛み屈伸動作をするたびに膝蓋骨の下部に鋭い痛みが走り、場所が明確に特定できるのが特徴です。
- 階段の昇降やしゃがみ動作で痛む特に階段を下るときや、床から立ち上がるときに膝前面に強い不快感を覚えます。
- 押すとピンポイントで強い圧痛がある指先で押すと鋭い痛みがあり、他の部位とは明らかに異なる反応を示します。
- 膝が熱っぽく腫れた感じがする膝蓋骨下に軽度の腫脹や熱感が出現し、靴下の履き替え時などに違和感を覚えることがあります。
- 正座や深くしゃがむと痛くてできない関節の屈曲が脂肪体を圧迫し、激しい痛みを誘発するため、正座などの姿勢が困難になります。
なぜ起こるのか?
膝蓋下脂肪体は、膝関節の動きに合わせて前後に滑走しています。しかし、
- 大腿四頭筋の柔軟性の低下
- 膝関節周囲の筋力バランスの崩れ
- 繰り返される過度な負荷
- O脚や反張膝などのアライメント異常
といった要因により、脂肪体が挟み込まれるような状態になると炎症を引き起こし、痛みが発生します。日常的な立ち座りや階段の上り下りが辛くなるきっかけとなります。
治るまでの流れと期間|上尾市-久喜市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま整骨院
▶STEP1:炎症期(発症~1週間程度)
ズキズキとした痛みや熱感、腫れが出現。膝の曲げ伸ばしが辛くなり、安静が必要です。 鍼灸や特殊電気療法で炎症を抑えつつ、局所の安静とアイシングを並行します。
▶STEP2:回復準備期(1〜3週間)
炎症は落ち着くものの、膝裏や膝前面に違和感が残り、滑走性の低下が見られます。 筋膜リリースや関節モビリゼーションにより、脂肪体と周囲組織の滑走性を回復。また、必要に応じたオーダーメイドインソールの調整も行います。
▶STEP3:再構築期(3〜6週間)
正座や深い屈伸に違和感がある段階。再発予防の観点から、膝関節周囲の安定性を作ります。 当院のメディカルトレーニングで、大腿四頭筋・内転筋・臀筋群をターゲットに機能的トレーニングを行います。
▶STEP4:再発予防・生活復帰期(1〜3ヶ月)
痛みがなくなった後の仕上げフェーズ。動作分析をもとに、膝に負担の少ない身体の使い方を習得します。 歩き方や立ち上がり動作の改善を行います。
すぎやま鍼灸整骨院の施術アプローチ|上尾市-久喜市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま整骨院
▶ 整体:膝周囲の構造的バランスを調整し、動作の質を高める
関節包や靭帯、筋膜の滑走障害を改善するため、関節モビリゼーションや筋膜リリースを活用します。特に、膝関節だけでなく股関節・足関節のアライメント調整を通じて、膝の過負荷を軽減します。膝蓋下脂肪体への圧迫ストレスを取り除くため、膝周囲の構造的バランスを重視した整体を行います。
▶ 鍼灸:炎症の抑制と自律神経の安定による自然治癒力の向上
炎症部位周辺の経穴に対する鍼刺激により、自律神経の調整、血流改善、痛覚の正常化を図ります。膝蓋下脂肪体付近の浮腫軽減と鎮痛効果に加えて、周囲の筋緊張も緩和。慢性的な症状に対しては電気鍼も併用し、組織の修復促進をサポートします。
▶ メディカルトレーニング:膝関節への負担を減らす身体の使い方を獲得
段階的に運動療法を実施。大腿四頭筋、内転筋群、ハムストリングス、臀部筋の協調性を高め、膝蓋下脂肪体にかかる剪断ストレスを軽減します。立ち座り、階段昇降、しゃがみ動作などの日常動作を改善する実践的なプログラムを提供します。
▶ インソール:足元から膝への負担を根本から改善
FPIや歩行動画評価を通じて足部のアライメントを分析。膝へのストレスを根本から軽減するため、個別に調整したインソールを作成。踵の傾きや回内・回外の異常が原因で膝に生じるねじれストレスをコントロールし、再発予防に寄与します。
膝蓋脂肪体炎のセルフケア方法
ご自宅でのケアも、回復と予防には大きな効果をもたらします。
アイシング
炎症の強い時期は1日2〜3回、10分間を目安に膝蓋骨下を冷却してください。
大腿四頭筋ストレッチ:
太ももの前側を伸ばすことで膝蓋下脂肪体への圧迫を軽減します。立位で片足を後方に曲げて手でつかみ、30秒キープを左右2セットずつ。
内転筋の筋トレ:
仰向けで膝の間にタオルやボールを挟み、つぶすように力を入れる動作を10秒×5回。
姿勢の見直し:
膝がつま先より前に出すぎないような動作を心がけ、椅子からの立ち上がりなどでフォームを意識しましょう。
フォームローラー
太ももの外側・内側をやさしくほぐすことで筋膜の滑走を促進し、膝へのストレスを減らします。
よくある質問(FAQ)
Q1. 膝蓋下脂肪体炎は放っておいても自然に治りますか?
A. 一時的に痛みが引いても、動作のクセやアライメント異常が残っていると再発する可能性があります。専門的なケアが重要です。
Q2. 正座はいつからしても大丈夫ですか?
A. 炎症が完全に収まり、屈伸時の痛みがなくなってから徐々に再開できます。無理は禁物です。
Q3. インソールは本当に必要ですか?
A. 必要な人とそうでない人がいます。当院では歩行分析や足部検査をもとに必要性を判断します。
Q4. どのくらいの頻度で通院が必要ですか?
A. 炎症が強い時期は週2〜3回、回復期以降は週1回〜隔週が目安です。
Q5. 注射や薬と併用はできますか?
A. はい、整形外科との併用も可能です。痛み止めとの併用で初期の炎症を乗り切るケースもあります。
まとめ
膝蓋下脂肪体炎は、痛みの原因を見逃されやすく、慢性化しやすい疾患です。 しかし、適切な評価と多角的な施術・トレーニングを行えば、早期回復と再発防止が可能です。
すぎやま鍼灸整骨院では、膝の状態を精密に評価し、一人ひとりに合った施術計画をご提案しています。
「最近膝が痛む」「階段がつらい」と感じ始めた方こそ、今が根本改善のチャンスです。 まずはお気軽にご相談ください。