第5中足骨基部裂離骨折(下駄骨折)

  • 歩くと足が痛む
  • 靴が履きづらい
  • 足の外側が腫れる
  • 体重をかけられない
  • 運動ができなくて困る

第5中足骨基部裂離骨折(下駄骨折)とはどういう状態か|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院

第5中足骨基部裂離骨折、通称下駄骨折(Jones Fracture)は、足の小指側にある第5中足骨の基部(足の外側の根元部分)が骨折する状態です。このタイプの骨折は、スポーツや事故などで足に急激な外力がかかることにより発生します。

第5中足骨基部裂離骨折(下駄骨折)について|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院

第5中足骨基部裂離骨折は、日本では「下駄骨折」とも呼ばれます。この呼称の由来は、日本の伝統的な履物である下駄に関連しています。下駄は木製の台と歯で構成されており、履く際に足を固定するため独特の力がかかります。特に急に方向転換をしたり、つまずいたりすると、足の外側に大きな力が加わり、足を強くひねることで第5中足骨の基部に過度なストレスがかかります。その結果、裂離骨折が発生しやすくなります。このような力のかかり方が、現在のスポーツや日常生活で発生する第5中足骨基部裂離骨折と似ているため、この骨折を「下駄骨折」と呼ぶようになりました。

 

原因

  1. 急激な外力
    • 転倒や衝突:足を強くひねったり、転んだりすることで、足の外側に急激な外力がかかり、骨折が発生します。
    • スポーツ中の事故:サッカー、バスケットボール、ラグビーなど、接触が多いスポーツや急な方向転換を伴うスポーツで発生しやすいです。
  2. 繰り返しのストレス
    • ランニングやジャンプ:ランニングやジャンプ動作の繰り返しによる慢性的なストレスが、骨折を引き起こすことがあります。
    • 過度の負荷:適切な休息を取らずに過度のトレーニングを続けることで、疲労骨折のリスクが高まります。
  3. 骨の弱化
    • 骨粗鬆症:骨密度が低下している場合、わずかな力でも骨折することがあります。
    • 栄養不足:カルシウムやビタミンDの不足が骨の強度を弱める原因となります。

なりやすいタイミング

  1. スポーツ活動中
    • 試合や練習中:特に試合や練習中に高強度の運動を行う際にリスクが高まります。
    • ジャンプや急な方向転換:バスケットボール、バレーボール、サッカーなどでジャンプや急な方向転換を繰り返すと、足に負担がかかりやすくなります。
  2. 不適切なトレーニング
    • オーバートレーニング:休息を取らずに過度のトレーニングを続けると、骨が疲労しやすくなります。
    • フォームの乱れ:不適切なトレーニングフォームや技術不足もリスク要因となります。
  3. 日常生活での不意の事故
    • 滑って転ぶ:濡れた床や不安定な場所で滑って転倒することで発生することがあります。
    • 重い物を持ち上げる時のバランス崩れ:重い物を持ち上げる際にバランスを崩すと、足に不自然な力がかかりやすくなります。

症状

  1. 鋭い痛み
    • 痛みの部位:第5中足骨の基部、つまり足の外側に鋭い痛みが生じます。
    • 痛みの強さ:初期は激しい痛みを感じ、安静にしていても痛みが持続することがあります。
  2. 腫れと内出血
    • 腫れ:骨折部位に腫れが見られ、触ると痛みを感じます。
    • 内出血:皮下に内出血が見られ、足が赤紫色になることがあります。
  3. 歩行困難
    • 歩くのが困難:痛みと腫れのために歩行が困難になります。足に体重をかけると激痛が走ることがあります。
    • 体重をかけられない:体重をかけると痛みが増し、正常な歩行ができなくなります。
  4. 足の変形
    • 足の形状の変化:重度の場合、足の形状が変形し、明らかな異常が見られることがあります。
  5. 動作時の痛み
    • 足を動かすと痛む:足の動きに伴い痛みが増し、特に足をひねる動作で痛みが強くなります。

 

第5中足骨基部裂離骨折(下駄骨折)の治療内容|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院

第5中足骨基部裂離骨折(下駄骨折)は、足の外側に位置する第5中足骨の基部が骨折する状態です。この状態に対して整骨院で行われる治療内容は、痛みの管理、骨折部位の固定、リハビリテーション、日常生活の指導など多角的なアプローチを含みます。以下に、具体的な治療内容を詳しく説明します。

1. 初診と評価

問診と視診
  • 症状の発生状況:痛みの部位、強さ、発生時期、運動歴や過去のケガについて詳しく聞きます。
  • 姿勢と歩行の観察:患者の姿勢や歩行を観察し、足にかかる負担を評価します。
触診
  • 圧痛の確認:骨折部位を触診し、圧痛や腫れの有無を確認します。
  • 足の動きの評価:足の動きや安定性を評価し、適切な治療計画を立てます。

2. 保存療法

安静と固定
  • ギプスやブーツの装着:骨折部位を安静に保つために、ギプスやブーツで固定します。通常、数週間から数ヶ月間の固定が必要です。
  • 松葉杖の使用:体重をかけないようにするために、松葉杖を使用します。

3. 手技療法

筋肉のほぐし
  • マッサージ:周囲の筋肉をマッサージして、緊張を緩和し、血行を促進します。これにより、痛みと炎症が軽減されます。
関節モビライゼーション
  • 関節の調整:足関節や足部の調整を行い、関節の動きをスムーズにします。これにより、骨折部位への負担を軽減します。

4. 電気治療

低周波治療
  • 筋肉の収縮・弛緩:筋肉に低周波の電流を流し、筋肉を収縮・弛緩させることで、血行を促進し、痛みを軽減します。
中周波治療
  • 深部の筋肉や神経への刺激:中周波の電流を用いて、深部の筋肉や神経に刺激を与え、痛みと炎症を和らげます。

5. リハビリテーション

筋力強化エクササイズ
  • 筋力の回復:筋力を回復し、再発を防ぐために、段階的に筋力強化エクササイズを行います。
    • 例:タオルスクランチ、つま先立ちエクササイズ、足指のストレッチ
柔軟性向上エクササイズ
  • 柔軟性の回復:関節の柔軟性を保ち、正常な動きを取り戻すためのストレッチを行います。
    • 例:足首回し、ふくらはぎのストレッチ、アキレス腱のストレッチ
バランストレーニング
  • バランスの回復:バランスを保つためのエクササイズを行い、全体的な筋力と安定性を向上させます。
    • 例:片足立ち、バランスボールエクササイズ、バランスパッドトレーニング

6. 生活指導

日常生活の注意点
  • 正しい姿勢と動作:日常生活での正しい姿勢や動作方法を指導し、再発防止を図ります。
    • 体重管理:体重が増加すると足にかかる負担が増えるため、適切な体重を維持するようにアドバイスします。
    • 靴の選び方:適切なサポートがある靴を選び、足にかかる負担を軽減します。
トレーニングの計画
  • 徐々に負荷を増やす:トレーニング量や強度を徐々に増やし、急激な負荷を避けます。
  • 休息の取り方:適度な休息を取り入れ、筋肉や靭帯の回復を促進します。

まとめ

第5中足骨基部裂離骨折(下駄骨折)は、足の小指側にある第5中足骨の基部が骨折する状態です。急激な外力や繰り返しのストレスが主な原因であり、スポーツ活動中や不適切なトレーニング、日常生活での不意の事故などで発生しやすくなります。主な症状としては鋭い痛み、腫れと内出血、歩行困難、足の変形、動作時の痛みなどが見られます。

上尾市・さいたま市北区土呂宮原すぎやま鍼灸整骨院では、第5中足骨基部裂離骨折の患者様に対して、最適な治療とケアを行っています。症状や疑問がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。