アキレス腱断裂

  • 歩けなくて不安
  • スポーツ復帰が心配
  • 痛みで眠れない
  • 再発が怖いです
  • 仕事に影響が出る

アキレス腱断裂は、ふくらはぎの筋肉と踵(かかと)を結ぶアキレス腱が部分的または完全に断裂する状態です。主にスポーツ中の急激な動きや外力によって発生し、断裂時には鋭い痛みと「バチッ」という音が感じられます。患部に腫れや内出血が見られ、足首を動かすことが難しくなります。

アキレス腱断裂について|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院

アキレス腱は、人体で最も強力かつ大きな腱で、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋およびヒラメ筋)を踵骨(かかとの骨)に結びつけています。この腱は、歩行、ランニング、ジャンプなどの動作において足首を伸ばすために重要な役割を果たします。

解剖学的背景

  1. アキレス腱の構造
    • 腓腹筋:ふくらはぎの表層にある筋肉で、アキレス腱の上部に付着しています。
    • ヒラメ筋:腓腹筋の下に位置し、アキレス腱の大部分を構成します。
    • 踵骨(かかとの骨):アキレス腱が付着する骨で、足の後部に位置します。
  2. 血流
    • アキレス腱の中部(腱の約2~6cm上部)は血流が比較的少ないため、この部分が断裂しやすいです。

アキレス腱断裂の状態

  1. 部分断裂
    • 状態:アキレス腱の一部繊維が断裂しているが、完全には断裂していない状態。
    • 症状:部分的な痛みや腫れ、足首の動きの制限が見られますが、完全な断裂ほどの機能障害はないことが多いです。
  2. 完全断裂
    • 状態:アキレス腱が完全に断裂し、ふくらはぎの筋肉と踵骨の間の連続性が失われた状態。
    • 症状:断裂時に「バチッ」という音や感覚を伴い、激しい痛みが発生します。腫れや内出血が見られ、足首を伸ばす(足の底屈)ことが非常に困難になります。また、ふくらはぎに窪みが見られることがあります。

 

アキレス腱断裂の原因|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院

アキレス腱断裂は、アキレス腱に急激なストレスが加わることで発生します。以下に、アキレス腱断裂の主な原因を詳しく説明します。

1. 急激な動作や外力

  1. スポーツ活動
    • ランニングやジャンプ:突然のランニングやジャンプ、急な方向転換などでアキレス腱に強い負荷がかかり、断裂することがあります。
    • バスケットボールやテニス:これらのスポーツでは、急なスタートやストップ、方向転換が多く、アキレス腱に強いストレスがかかります。
  2. 外力
    • 転倒や事故:足に急激な外力が加わる転倒や交通事故などもアキレス腱断裂の原因となります。

2. 筋力のアンバランス

  • 筋肉のアンバランス:ふくらはぎの筋肉(腓腹筋やヒラメ筋)が硬くなると、アキレス腱にかかる負荷が増加し、断裂のリスクが高まります。

3. 加齢と変性

  1. 加齢
    • 腱の柔軟性の低下:年齢とともに腱の柔軟性が低下し、断裂しやすくなります。特に30歳以上の成人ではアキレス腱の変性が進行します。
  2. 腱の変性
    • 腱の組織変性:加齢や過度の使用により、アキレス腱の組織が変性し、弾力性が低下します。これにより、腱が断裂しやすくなります。

4. 過度の使用

  1. 反復的な動作
    • 繰り返しの運動:長時間のランニングやジャンプなど、アキレス腱に繰り返し負荷がかかる運動により、腱が疲労し、断裂のリスクが高まります。
  2. 適切な休息の欠如
    • 休息不足:過度のトレーニングや適切な休息を取らないことにより、腱が回復する時間がなく、疲労が蓄積されます。

5. 環境要因

  1. 不適切な履物
    • 靴の問題:サポートのない靴やサイズが合わない靴を履いていると、アキレス腱にかかる負荷が増加し、断裂のリスクが高まります。
  2. 硬い地面での運動
    • 硬い地面:コンクリートやアスファルトなど、硬い地面での運動は、アキレス腱に強い衝撃を与え、断裂のリスクを増加させます。

6. 既往歴

  1. 過去のアキレス腱障害
    • 過去の断裂や炎症:以前にアキレス腱断裂やアキレス腱炎を経験した人は、再発のリスクが高くなります。
  2. その他の疾患
    • 糖尿病や高血圧:これらの疾患があると、腱の血流が悪化し、変性が進みやすくなります。

 

アキレス腱断裂になりやすいタイミング|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院

アキレス腱断裂は、特定の状況やタイミングで発生しやすくなります。以下に、アキレス腱断裂になりやすいタイミングを詳しく説明します。

1. 急激な動作や外力が加わるとき

  1. スポーツ活動中
    • 急なダッシュやストップ:バスケットボール、サッカー、テニスなどのスポーツでは、急激なダッシュやストップが多く、アキレス腱に強い負荷がかかります。
    • ジャンプと着地:バレーボールやバスケットボールでのジャンプと着地の動作は、アキレス腱に大きなストレスを与えます。
  2. 転倒や事故
    • 転倒時:転倒した際に足が急激に動かされることで、アキレス腱に過度な負荷がかかり、断裂が発生することがあります。

2. 筋肉の硬直や準備不足

  1. ウォーミングアップ不足
    • 運動前の準備不足:十分なウォーミングアップを行わずに激しい運動を始めると、アキレス腱が柔軟でない状態で負荷がかかり、断裂しやすくなります。
  2. 筋肉の疲労
    • 疲労蓄積:筋肉が疲労しているときは、アキレス腱にかかる負担が増し、断裂のリスクが高まります。連日のトレーニングや過度の運動がこれに該当します。

3. 加齢による影響

  1. 年齢
    • 30歳以上:加齢とともにアキレス腱の柔軟性や強度が低下し、断裂のリスクが高まります。特に30歳以上の成人でリスクが増します。

4. 不適切な環境や装備

  1. 硬い地面での運動
    • 硬い表面での活動:コンクリートやアスファルトなど、硬い地面で運動する場合、アキレス腱にかかる衝撃が増加し、断裂のリスクが高まります。
  2. 不適切な靴
    • サポート不足の靴:適切なサポートがない靴や古くなったランニングシューズを使用すると、アキレス腱にかかる負担が増加します。

5. 運動習慣の急激な変化

  1. 急激な運動量の増加
    • トレーニング強度の急激な増加:急に運動量やトレーニングの強度を増やすと、アキレス腱が適応しきれず、断裂しやすくなります。
  2. 新しいスポーツの開始
    • 新しい運動習慣:新しいスポーツや運動を始めた際に、足やふくらはぎの筋肉がまだ適応していない場合、アキレス腱に過度な負担がかかります。

6. その他の要因

  1. 既往歴
    • 過去のアキレス腱損傷:以前にアキレス腱断裂やアキレス腱炎を経験した人は、再発のリスクが高くなります。
  2. 体重増加
    • 急激な体重増加:急激に体重が増加すると、アキレス腱にかかる負担が増え、断裂のリスクが高まります。

 

アキレス腱断裂の症状|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院

アキレス腱断裂は、ふくらはぎの筋肉と踵(かかと)を結ぶアキレス腱が部分的または完全に断裂する状態で、急性の痛みや機能障害を引き起こします。以下に、アキレス腱断裂の主な症状を詳しく説明します。

1. 突然の鋭い痛み

  • 断裂時の痛み
    • 断裂が起こった瞬間に、踵の後部またはふくらはぎに鋭い痛みが走ります。この痛みは「バチッ」や「ポップ」といった音とともに感じられることが多いです。

2. 可動域の制限

  • 足首の動き
    • 足首を下に押し下げる(底屈)動作ができなくなります。これは特に、つま先立ちができなくなることで顕著です。

3. 腫れと内出血

  • 腫れ
    • 断裂部位の周囲に腫れが見られます。特に踵の後部やふくらはぎの下部に腫れが集中します。
  • 内出血
    • 断裂により皮下出血が起こり、患部が青紫色に変色することがあります。

4. 歩行困難

  • 歩行の障害
    • 歩行が非常に困難になります。つま先で地面を押し出す動作ができないため、通常の歩行が不可能になります。
  • 跛行
    • 足を引きずるように歩く跛行が見られることがあります。

5. ふくらはぎの凹み

  • 触診での異常
    • 完全断裂の場合、ふくらはぎの下部に窪みが感じられることがあります。これは断裂したアキレス腱の端が収縮して生じるものです。

6. 力が入らない

  • 筋力の低下
    • 断裂した側のふくらはぎに力が入らなくなり、筋力が著しく低下します。

7. 断裂音

  • 断裂時の音
    • 断裂が起こった瞬間に「バチッ」や「ポップ」といった音が聞こえることが多いです。この音は腱が切れる音です。

 

 

アキレス腱断裂に対する当院での治療|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院

上尾市・さいたま市北区土呂宮原すぎやま鍼灸整骨院では、アキレス腱断裂の患者様に対して、包括的で専門的な治療を提供しています。以下に、当院での具体的な治療内容を詳しく説明します。

1. 初診と評価

問診と視診
  • 症状の発生状況:痛みの部位、発生時期、運動歴や外傷歴について詳しくお聞きします。
  • 姿勢と歩行の観察:患者様の姿勢や歩行を観察し、アキレス腱にかかる負担や異常を評価します。
触診
  • 圧痛と凹みの確認:アキレス腱の断裂部位を触診し、圧痛や窪みの有無を確認します。
  • 足の動きの評価:足の動きや筋力の評価を行い、適切な治療計画を立てます。

2. 保存療法

安静と固定
  • 足の安静:痛みが軽減するまで、足を安静に保ちます。
  • ギプスやブーツの使用:アキレス腱を固定するために、ギプスやブーツを使用します。通常、6〜8週間の固定が必要です。

3. 手技療法

マッサージ
  • 筋肉のほぐし:周囲の筋肉をマッサージして、緊張を緩和し、血行を促進します。これにより、痛みと炎症が軽減されます。
関節モビライゼーション
  • 関節の調整:足関節や足部の調整を行い、関節の動きをスムーズにします。これにより、アキレス腱への負担を軽減します。

4. 電気治療

低周波治療
  • 筋肉の収縮・弛緩:筋肉に低周波の電流を流し、筋肉を収縮・弛緩させることで、血行を促進し、痛みを軽減します。
中周波治療
  • 深部の筋肉や神経への刺激:中周波の電流を用いて、深部の筋肉や神経に刺激を与え、痛みと炎症を和らげます。

5. リハビリテーション

筋力強化エクササイズ
  • 筋力の回復:ふくらはぎや足の筋力を回復するために、段階的に筋力強化エクササイズを行います。
    • 例:カーフレイズ(つま先立ち)、タオルスクランチ、足指のストレッチ
柔軟性向上エクササイズ
  • 柔軟性の回復:アキレス腱やふくらはぎの柔軟性を保ち、正常な動きを取り戻すためのストレッチを行います。
    • 例:アキレス腱のストレッチ、ふくらはぎのストレッチ
バランストレーニング
  • バランスの回復:バランスを保つためのエクササイズを行い、全体的な筋力と安定性を向上させます。
    • 例:片足立ち、バランスボールエクササイズ、バランスパッドトレーニング

6. インソール療法

カスタムインソールの作成
  • 足のアーチサポート:患者様の足の形状に合わせたカスタムインソールを作成し、足のアーチをサポートします。これにより、アキレス腱への負担を軽減します。

7. 生活指導

日常生活の注意点
  • 正しい姿勢と動作:日常生活での正しい姿勢や動作方法を指導し、再発防止を図ります。
    • 体重管理:体重が増加すると足にかかる負担が増えるため、適切な体重を維持するようにアドバイスします。
    • 靴の選び方:適切なサポートがある靴を選び、足にかかる負担を軽減します。
トレーニングの計画
  • 徐々に負荷を増やす:トレーニング量や強度を徐々に増やし、急激な負荷を避けます。
  • 休息の取り方:適度な休息を取り入れ、筋肉や靭帯の回復を促進します。

8. 手術療法(必要な場合)

手術療法の検討
  • 保存療法で効果がない場合:保存療法で効果が見られない場合、アキレス腱の修復手術を検討します。手術後は、リハビリテーションを通じて機能回復を図ります。

9. フォローアップ

定期的な経過観察
  • 症状の評価:定期的に来院していただき、症状の評価を行います。治療の進捗や効果を確認し、必要に応じて治療計画を調整します。
リハビリの進捗確認
  • エクササイズの進捗:リハビリテーションのエクササイズの進捗を確認し、患者様が正しく行えているかをチェックします。必要に応じて新しいエクササイズを追加します。

 

まとめ|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院

アキレス腱断裂に対する当院での治療は、初診と評価から始まり、保存療法、手技療法、電気治療、リハビリテーション、インソール療法、生活指導、フォローアップまで、包括的で個別に合わせたアプローチを取ります。これにより、痛みの軽減、機能回復、再発防止を目指します。

上尾市・さいたま市北区土呂宮原すぎやま鍼灸整骨院では、アキレス腱断裂の患者様に対して、最適な治療とリハビリテーションを提供しています。症状や疑問がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。