シーバー病(子どもの踵の痛み/成長痛)
- 走ると踵が痛くて辛い
- 運動後に踵が腫れる
- 長時間歩くと痛む
- 踵が痛くて立ちにくい
- 靴を履くと踵が痛い
シーバー病(Sever病)は、子どもの踵(かかと)に痛みを引き起こす成長期特有の障害です。正式には踵骨骨端症とも呼ばれ、成長痛の一種です。この病気は、成長期の骨と筋肉の発達に関連して発生します。
シーバー病(子どもの踵の痛み/成長痛)について|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨
シーバー病(Sever病)は、子どもの踵(かかと)に痛みを引き起こす成長期特有の障害であり、踵骨骨端症とも呼ばれます。以下に、シーバー病の解剖学的な病態について詳しく説明します。
解剖学的背景
- 踵骨(踵の骨)
- 踵骨は足の後部に位置する大きな骨で、足のアーチを支え、体重を支える役割を担っています。
- 成長期の踵骨には成長板(骨端軟骨)が存在し、骨の成長が完了するまで柔らかく、外部からの力に対して敏感です。
- 成長板(骨端軟骨)
- 成長板は骨の両端にある軟骨組織で、骨が成長するための重要な部分です。成長期の子どもでは、成長板が活発に働いています。
- 踵骨の成長板は、踵の後部に位置し、アキレス腱が付着する部位の近くにあります。
- アキレス腱
- アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋およびヒラメ筋)を踵骨に接続する大きな腱で、足首の動きや歩行、ランニングに重要な役割を果たします。
- アキレス腱の牽引力は踵骨の成長板に直接影響を与えます。
シーバー病の原因|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院
シーバー病(Sever病)は、子どもの踵(かかと)に痛みを引き起こす成長期特有の障害です。シーバー病の原因は、成長期の骨と筋肉の発達に関連しています。以下に、シーバー病の主な原因を詳しく説明します。
1. 急速な成長
- 骨の急速な成長
- 成長期の子どもでは、骨が急速に成長します。踵骨(かかとの骨)の成長もこの時期に急激に進みますが、骨が急速に成長するため、筋肉や腱がその成長に追いつかず、成長板に過剰なストレスがかかります。
- 特に成長スパート(急激な身長の伸び)が起こる8〜14歳の間にシーバー病は多く見られます。
2. 過度の使用とストレス
- スポーツ活動
- ランニング、ジャンプ、サッカーなどのスポーツ活動は、踵骨に繰り返しの負荷をかけます。これにより、成長板に過度なストレスがかかり、炎症や痛みを引き起こします。
- 特に運動量の多い子どもや激しいスポーツをする子どもは、シーバー病のリスクが高まります。
- 長時間の立ち仕事や歩行
- 長時間の立ち仕事や歩行も、踵に継続的な負荷をかけ、成長板にストレスを与えます。
3. 足の構造的異常
- 扁平足(フラットフット)
- 扁平足の子どもは、足のアーチが低く、歩行や運動時に踵骨にかかる負担が増えるため、成長板に過度なストレスがかかります。
- 高アーチ
- 高アーチの足を持つ子どもでも、足の形状により踵骨にかかる圧力が増し、成長板にストレスがかかりやすくなります。
4. アキレス腱の影響
- アキレス腱の牽引力
- アキレス腱はふくらはぎの筋肉(腓腹筋およびヒラメ筋)を踵骨に接続する大きな腱です。アキレス腱が緊張すると、踵骨の成長板に強い牽引力がかかり、成長板にストレスを与えます。
- 特にふくらはぎの筋肉が硬くなっている場合、アキレス腱の牽引力が増し、成長板に対するストレスが増加します。
5. 硬い地面や不適切な靴
- 硬い地面での活動
- コンクリートや硬い床での運動は、踵に強い衝撃を与えます。これにより、成長板に過度なストレスがかかり、シーバー病を引き起こすリスクが高まります。
- サポートのない靴
- 適切なサポートがない靴やサイズが合わない靴を履いていると、足のアーチを適切にサポートできず、踵にかかる負担が増加します。
6. 体重の影響
- 体重の増加
- 急激な体重の増加や肥満は、踵にかかる負担を増加させ、成長板に対するストレスを増加させる要因となります。
シーバー病の症状|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院
シーバー病(Sever病)は、子どもの踵(かかと)に痛みを引き起こす成長期特有の障害で、踵骨骨端症とも呼ばれます。以下に、シーバー病の具体的な症状を詳しく説明します。
1. 踵の痛み
- 局所的な痛み
- 場所:痛みは主に踵の後部、特にアキレス腱が付着する部位に集中します。
- 性質:痛みは鋭く、時には刺すような痛みとして感じられます。
- タイミング:運動中や運動後、特にランニングやジャンプなど踵に負担がかかる活動の後に痛みが増強します。朝起きたときにも痛みが強くなることがあります。
- 片側または両側の痛み
- 症状は片足だけに現れる場合もあれば、両足に現れる場合もあります。両足に痛みが出るケースは珍しくありません。
2. 圧痛
- 触診による痛み
- 踵の後部を押すと痛みが強くなります。特にアキレス腱が付着する部分を押すと強い痛みが感じられます。
3. 腫れと炎症
- 軽度の腫れ
- 踵の後部に軽度の腫れが見られることがあります。この腫れは、炎症によるものです。
- 熱感
- 炎症がある場合、患部が熱を持つことがあります。
4. 歩行困難
- 跛行
- 痛みを避けるために片足に体重をかけずに歩く跛行(びっこを引く歩き方)が見られることがあります。
- 歩行時の違和感
- 歩くときに違和感や不快感を感じ、足を引きずるような歩き方になることがあります。
5. 活動制限
- 運動制限
- 痛みのために運動やスポーツ活動を制限する必要が出てきます。特にランニングやジャンプなど踵に負担がかかる動作を避けるようになります。
- 日常生活の影響
- 長時間の歩行や立ち仕事、階段の上り下りなど、日常生活の活動にも支障が出ることがあります。
6. 靴による痛み
- 靴が当たると痛い
- 靴が踵の痛みの部分に当たると、さらに痛みが増すことがあります。特に硬い靴やサポートのない靴を履いている場合に痛みが強くなります。