セルフケアストレッチ

 

同じ「腰痛」「肩こり」でも、やることは同じではありません

腰がつらいから、腰を伸ばす。

肩がこるから、肩を揉む。

もちろん、それで楽になることもあります。

ただ、同じ腰痛でも、

座っているとつらい
立っているとつらい
前にかがむとつらい
身体を反るとつらい

では、身体の状態が違います。

肩こりでも同じです。

首そのものが硬い方もいれば、胸や背中が硬くなって肩甲骨が動きにくくなっている方もいます。

だからセルフケアも、

「どこが痛いか」だけで決めるのではなく、
「どんな動きでつらいのか」まで見て選ぶことが大切です。

このページでは、お悩みや身体の状態に合わせて、自宅でできるセルフケアをご紹介します。

まず知ってほしいこと

セルフケアは、何でも伸ばせばいいわけではありません。

身体の状態によって必要なのは変わります。

硬くて動かない
→ ストレッチ

関節が動きにくい
→ モビリティ運動

動くけどうまく使えない
→ 軽いトレーニング

長時間同じ姿勢が続いている
→ こまめに動かす

大切なのは、

「この症状にはこのストレッチ」ではなく、
「今の身体には何が必要か」

で選ぶことです。

腰痛のセルフケア

① 長時間座っていると腰がつらい

股関節前側のストレッチ

  1. 片膝立ちになる
  2. 背筋を伸ばす
  3. 腰を反らないようにする
  4. 骨盤ごと少し前へ移動する
  5. 後ろ脚側の股関節の前が伸びたところで止める

20〜30秒 × 左右2回

座っている間は股関節が曲がった状態が続きます。

股関節前側が動きにくくなると、

股関節が伸びにくい

立ったとき腰を反る

腰が代わりに頑張る

ということがあります。

腰だけを伸ばすのではなく、股関節を伸ばしやすくするためのセルフケアです。

ここに効けばOK

後ろ脚側の脚の付け根〜太ももの前に軽く伸びを感じればOKです。

② 前かがみになると腰がつらい

お尻・股関節のストレッチ

① 椅子を使う方法
  1. 椅子に浅めに座ります
  2. 片足を反対側の脚に乗せます
  3. 背中を丸めず、股関節から身体を前へ倒します
  4. お尻が伸びる位置で止めます

20〜30秒 × 左右2回

腰から丸くなるのではなく、股関節を付け根にして身体を前へ倒すのがポイントです。

② 床で行う方法
  1. 床に座り、片脚を身体の前で曲げます
  2. 反対側の脚を後ろへ伸ばします
  3. 骨盤をできるだけ正面に向けます
  4. 手を床につきながら、ゆっくり身体を前へ倒します
  5. お尻の奥が伸びる位置でキープします

20〜30秒 × 左右2回

無理に身体を床へ近づける必要はありません。

前屈は腰だけで行う動きではありません。

股関節+骨盤+背中

が連動して動きます。

股関節が動きにくい

骨盤が動きにくい

腰が代わりに動く

腰へ負担が集中する

という方もいます。

そのため、腰ではなく股関節・お尻の動きを出すことを狙います。

③ 立っていると腰がつらい・反り腰が気になる

太もも前〜股関節前側のストレッチ

  1. 壁や椅子につかまる
  2. 片膝を曲げて足首を持つ
  3. 膝同士を大きく離さない
  4. お尻を軽く締める
  5. 腰を反らずに太ももの前を伸ばす

20〜30秒 × 左右2回

太もも・股関節前側が硬い

骨盤が前へ傾きやすい

腰を反って立ちやすい

腰への負担が増える

という場合があります。

ポイントは、腰を反って無理やり脚を後ろへ引かないことです。

④ 朝起きたときに腰が固まっている

このタイプは、いきなり強く伸ばすより軽く動かす方法から始めます。

腰・骨盤のゆらし運動

  1. 仰向けになる
  2. 両膝を立てる
  3. 膝を揃えたまま左右へゆっくり倒す
  4. 痛みの出ない範囲で繰り返す

左右10回程度

寝ている間は長時間同じ姿勢が続きます。

朝から強く伸ばすのではなく、小さな動きから身体を動かし始めるための運動です。

肩こり・首こりのセルフケア

① デスクワーク後に首・肩がガチガチ

胸のストレッチ

  1. 壁の横に立つ
  2. 前腕を壁につける
  3. 肩をすくめない
  4. 身体をゆっくり反対側へ向ける
  5. 胸〜肩の前が伸びたところで止める

20〜30秒 × 左右2回

デスクワークが続く

背中が丸くなる

肩が前へ出る

肩甲骨が動きにくくなる

首・肩が頑張る

ということがあります。

この場合、肩だけを揉むのではなく、身体の前側を開いて肩甲骨を動かしやすくします。

② 首の付け根〜肩甲骨の内側がつらい

肩甲挙筋ストレッチ

右側を伸ばす場合、

  1. 背筋を伸ばして座る
  2. 顔を左斜め下へ向ける
  3. 左手を頭に軽く添える
  4. 左斜め前へゆっくり倒す
  5. 右肩はすくめない

20秒程度 × 左右2回

肩甲挙筋は首と肩甲骨をつないでいる筋肉です。

デスクワークやスマートフォンを見る姿勢、肩をすくめる癖などが続くと負担がかかりやすくなります。

③ 腕を上げると首・肩が頑張る

ここは「伸ばす」だけではありません。

壁を使った肩甲骨運動

  1. 壁の前に立つ
  2. 前腕または手を壁につける
  3. 肩をすくめない
  4. 腕をゆっくり上へ動かす
  5. ゆっくり元へ戻す

8〜10回 × 2セット

背中が丸くなる

肩甲骨が動きにくくなる

腕を上げると首・肩が代わりに頑張る

肩まわりが張りやすくなる

という方もいます。

この場合は筋肉を伸ばすだけではなく、肩甲骨を実際に動かす練習も必要です。

④ スマホを見ると首がつらい

あご引き運動

  1. 正面を向いて座る
  2. 顔を下へ向けずに、あごを軽く後ろへ引く
  3. 首の後ろが長くなるイメージで行う
  4. 3〜5秒キープして戻す

5〜10回

スマートフォンやパソコンを見る時間が長いと、頭が身体より前へ出やすくなります。

首を強く伸ばすのではなく、頭を身体の上へ戻す感覚を覚えるための運動です。

膝のお悩み

① 階段で膝の前が気になる

太もも前のストレッチ

  1. 壁につかまる
  2. 片膝を曲げる
  3. 足首を持つ
  4. 踵をゆっくりお尻へ近づける
  5. 腰は反らない

20〜30秒 × 左右2回

太もも前の筋肉は膝の動きに関わります。

硬さが強い方では、膝を曲げ伸ばしするときの動かしにくさにつながることがあります。

まず太もも前〜股関節の動きを確認します。

② しゃがむと踵が浮く・深くしゃがめない

足首のモビリティ運動

  1. 壁の前に立つ
  2. 片足を壁から少し離す
  3. 踵を床につけたまま膝を前へ出す
  4. 膝を壁へ近づける
  5. 踵が浮く手前まで動かす

10回 × 左右2セット

足首が曲がりにくい

しゃがむとき身体を前へ移動しにくい

膝や股関節で動きを補う

ということがあります。

膝がつらくても、見るのは膝だけではありません。

③ 立ち上がるとき膝が不安定

この場合はストレッチだけでなく、筋肉を使う運動も検討します。

椅子からの立ち座り

  1. 椅子に浅く座る
  2. 足を肩幅程度に開く
  3. 身体を少し前へ倒す
  4. 足裏で床を押して立つ
  5. ゆっくり座る

5〜10回

身体は柔らかいだけでは支えられません。

太ももやお尻を実際に使い、立つ・座るという日常動作につなげるための運動です。

股関節のお悩み

① 歩くと股関節前側が詰まる感じがする

股関節前側ストレッチ

片膝立ちになり、腰を反らないようにしながら骨盤を前へ移動します。

20〜30秒 × 左右2回

股関節が後ろへ伸びにくいと、歩くときに骨盤や腰で動きを補うことがあります。

② 股関節が硬く、身体をひねりにくい

股関節の回旋運動

座った状態で両膝を曲げ、足を床につけます。

左右の膝をゆっくり同じ方向へ倒します。

無理に床までつける必要はありません。

左右8〜10回

身体をひねる動作には、背骨だけでなく股関節や骨盤も関わります。

股関節が動きにくい

身体をひねりにくい

腰が代わりに動く

腰へ負担が集まる

という場合があります。

脚の疲れ・重だるさ

夕方になると脚が重い

足首運動

椅子に座り、つま先を上げる・下げるを繰り返します。

20回程度

かかと上げ

壁などにつかまり、踵をゆっくり上げて、ゆっくり下ろします。

10〜15回 × 2セット

デスクワークや立ち仕事などで同じ姿勢が続くと、足首を動かす回数も減ります。

強く揉み続けるより、足首やふくらはぎを実際に動かす方法が合う場合があります。

朝の身体の硬さ

朝起きてすぐ、

「全身が固まっている」

「身体を伸ばしにくい」

という場合。

いきなり強いストレッチをする必要はありません。

① 深呼吸 × 3〜5回

② 膝を左右へゆらす × 10回

③ 四つ這いで背中をゆっくり動かす × 5〜10回

④ 立って軽く歩く

身体を少しずつ動かしていきます。

こんなときはセルフケアを中止してください

セルフケア中に、

  • 鋭い痛みが出る
  • しびれが出る・強くなる
  • 力が入りにくくなる
  • めまいや気分不良が出る
  • 終わったあと明らかに症状が強くなる

このような場合は中止してください。

また、強い痛みが続いている場合、ケガをした直後、安静にしていても強く痛む場合などは、セルフケアより医療機関での評価を優先した方がよいことがあります。

「やっても変わらない」なら、身体を一度確認してみましょう

ストレッチを毎日している。

マッサージもしている。

運動もしている。

それでも同じ場所がつらくなる。

そんなときは、

セルフケアが足りないのではなく、やる場所が違う

可能性もあります。

例えば腰痛でも、

股関節が硬い

のか、

背中が動かない

のか、

身体は動くけれど、お腹やお尻を使えていない

のかで、必要なことは変わります。

すぎやま鍼灸整骨院では、症状がある場所だけでなく、姿勢・関節の動き・筋肉の使い方・歩き方などを確認したうえで、必要なセルフケアをご提案します。

セルフケアについてよくある質問

Q. ストレッチは毎日やった方がいいですか?

A. 軽いストレッチで問題がなければ、日常的に行えるものもあります。

ただし、毎日やれば必ず良いというものではありません。

セルフケア後に症状が強くなる場合は、内容や方法を見直してください。

Q. 何秒くらい伸ばせばいいですか?

A. このページでは20〜30秒程度を一つの目安にしています。

痛みを我慢して長時間伸ばす必要はありません。

Q. 痛いところをストレッチすればいいですか?

A. 必ずしもそうではありません。

腰痛に股関節、肩こりに胸や肩甲骨、膝のお悩みに足首が関係していることもあります。

痛い場所と、セルフケアする場所が同じとは限りません。

Q. ストレッチと筋トレ、どちらをすればいいですか?

A. 身体の状態によって変わります。

硬くて動かないならストレッチ。

関節を動かしにくいならモビリティ運動。

動くけれどうまく使えないなら軽いトレーニング。

というように考えます。

Q. セルフケアをしても良くならないのはなぜですか?

A. 原因は一つではありません。

やっている場所が合っていない、身体の使い方に問題がある、セルフケアだけでは対応しにくい状態など、さまざまです。

何週間も同じセルフケアを続けているのに変化がない場合は、一度身体の状態を確認することをおすすめします。

Q. ストレッチで痛みが出ても続けた方がいいですか?

A. 無理に続けないでください。

「伸びている感じ」と「痛み」は別です。

鋭い痛み、しびれ、症状の悪化などがある場合は中止してください。