母指MP尺側側副靭帯損傷




- 親指の痛みが続く
- 親指の腫れが引かない
- 物を握るのが難しい
- 親指が不安定に感じる
- 親指に力が入らない
「転んで手をついたときに親指が反った」
「スキー中にストックを握ったまま倒れて、親指のつけ根が痛い」
「時間が経っても痛みが引かず、親指がぐらぐらする」
「整形外科では湿布と安静だけだったけど、不安が残る」
このような症状や経験はありませんか?
それは「母指MP尺側側副靭帯損傷(ゲームキーパー母指)」の可能性があります。
母指MP尺側側副靭帯損傷とは?|上尾市-久喜市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院

母指(親指)の付け根にあるMP関節(中手指節関節)は、複雑な構造をしており、その安定性をいくつかの靭帯が支えています。その中でも、親指の小指側(内側)にあるのが「尺側側副靭帯」です。
この靭帯が強い外力によって引き伸ばされたり、断裂してしまうケガが「母指MP尺側側副靭帯損傷」です。
スキー事故に多いことから「スキーヤー母指」や、昔の狩人がうさぎの首をねじって仕留めていた動作に由来して「ゲームキーパー母指」とも呼ばれます。
【どんな時に起こる?|母指MP尺側側副靭帯損傷の主な原因】|上尾市-久喜市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院
母指MP尺側側副靭帯損傷(UCL損傷)は、親指のつけ根の関節に外反ストレス(外側に強く引っ張る力)がかかることで発生する靭帯損傷です。以下に、具体的なシチュエーションやメカニズムを詳しく解説します。
① スキー・スノーボード中の転倒(スキーヤー母指)
最も典型的な原因は、スキーでストックを握った状態のまま転倒した場合です。
このとき、ストックが地面と接触し、親指が外側に強く反らされる動作になります。この動きによって、母指MP関節の内側(尺側)に位置する側副靭帯に急激な牽引力が加わり、部分断裂〜完全断裂を起こします。
特に雪上では手袋をしているため外見では腫れが目立ちにくく、受傷直後に軽視されやすいのも特徴です。
② バスケットボール・バレーボールなどの球技
バスケットボールをキャッチした瞬間に親指に強い衝撃が入ったり、バレーボールのサーブやブロック時にボールが親指を直撃するなど、球技全般でも受傷しやすい部位です。
とくに初心者や女性では、指先の靭帯強度が相対的に弱く、UCLへの負担が大きくなります。
③ 転倒して手をついた際
日常生活でもよくある原因です。
転倒した際に反射的に手をついたとき、親指だけが“ひねられる”ように外側へ過伸展されると、MP関節に強い負荷がかかり、靭帯損傷を引き起こします。
特に高齢者では骨が脆くなっているため、骨折との鑑別が必要です。
④ ゴールキーパーや格闘技などの接触プレー
サッカーや柔道、ラグビーなどのコンタクトスポーツでは、他者との衝突や組み手動作で親指に瞬間的な外反ストレスが加わることがあります。
防御時に親指で相手の身体を支えようとして、結果的に靭帯を痛めるケースもあります。
⑤ 重い物を落とした/持ち上げたとき
家事や育児、引越し作業などで、重い荷物の角に親指を引っかけてしまったり、急に荷物の重みが偏って親指を引かれる形になると、外反ストレスがかかり、靭帯を傷めることがあります。
⑥ 慢性的なストレスによる靭帯の変性
「ゲームキーパー母指」という呼び名の由来は、かつてウサギの首をひねる作業を繰り返していた“猟師(gamekeeper)”が、慢性的に親指を酷使し、靭帯がゆるくなって損傷したことからきています。
現代では、美容師・調理師・マッサージ師など、日常的に親指を酷使する職種にも見られるケースです。
【放置するとどうなる?|靭帯損傷が引き起こす後遺症】|上尾市-久喜市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院
母指MP尺側側副靭帯損傷は「靭帯がちょっと伸びただけ」と軽く見られがちですが、実際には関節機能と日常生活に直結する重要な構造です。
放置することで様々な後遺障害を引き起こすため、以下に詳しく解説します。
① 関節不安定性の慢性化
靭帯は、関節が動きすぎないように「止めるブレーキ」の役割を果たしています。
損傷したまま自然回復を待っていると、靭帯はしっかり再生せず、関節がゆるくなった状態(不安定性)で固まってしまいます。
これにより、次のような症状が慢性的に続きます:
-
つまむと痛い・力が入らない
-
親指を動かすたびに関節がずれる感覚
-
握力が落ちる
-
小さな物をつまめなくなる
日常生活はもちろん、職業生活にも大きな支障が出てきます。
② 関節変形・二次的な変性
関節が不安定な状態のまま使い続けると、徐々にMP関節の構造自体が壊れていきます。
軟骨がすり減って骨がぶつかり合うようになり、変形性関節症へと進行する可能性があります。
変形が始まると、関節の可動域が狭まり、腫れや痛みが慢性化します。最終的には親指の形自体が変わってしまい、外科的手術を必要とすることもあります。
③ 靭帯の異所性再生とStener(ステナー)病変
完全断裂した靭帯が適切な位置で再生されず、腱膜の上などにズレた状態で癒着してしまうことがあります。これをStener病変と呼び、自然治癒が極めて困難になります。
Stener病変がある場合、保存療法では改善せず、靭帯再建手術が必要です。
④ 他部位への影響
母指の機能が損なわれると、手全体で無意識に代償動作が起こります。
たとえば、手首や他の指に余分な力が入ることで、腱鞘炎やTFCC損傷(手関節の小さな関節円板の損傷)を誘発することもあります。
さらに、作業を片手に偏らせることで、肩や首の筋緊張、場合によっては頭痛や腰痛へと波及するケースもあります。
⑤ 精神的・生活の質への影響
「フタが開けられない」「ボタンがかけられない」「子どもを抱くのが痛い」
――このような小さな不自由が日常に積み重なることで、生活の質(QOL)が著しく低下します。
慢性的な痛みはストレスとなり、うつ傾向や睡眠障害を招くこともあり、単なる手のケガにとどまらない影響を及ぼします。
母指MP尺側側副靭帯損傷の治療方法|上尾市-久喜市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院
上尾市-久喜市-さいたま市北区土呂宮原すぎやま鍼灸整骨院では、母指MP尺側側副靭帯損傷の患者様に対して、総合的で専門的な治療を提供しています。以下に、当院での治療手段を詳しくご紹介します。
1. 初診と評価
まず、患者様の症状を詳しくお伺いし、母指MP尺側側副靭帯損傷の診断を行います。問診、視診、触診、動作検査を通じて、損傷の程度や症状の原因を確認します。必要に応じて、整形外科的な検査や画像診断を参考にすることもあります。
2. 手技療法
手技療法は、整骨院ならではの治療方法で、手を使って筋肉や関節を直接治療します。母指MP尺側側副靭帯損傷の治療では、以下の手技療法を行います:
- 筋肉のほぐし: 親指や手首周辺の筋肉をほぐし、靭帯や腱の緊張を緩和します。筋肉の緊張を和らげることで、血行が良くなり、痛みや腫れの軽減が期待できます。
- ストレッチ: 親指や手首の筋肉や靭帯をストレッチすることで、柔軟性を高め、靭帯への負担を減少させます。適切なストレッチを行うことで、症状の改善が期待できます。
- 関節の調整: 関節の動きをスムーズにするための調整を行います。手首や指の関節を適切に動かすことで、関節の安定性を向上させ、痛みを和らげます。
3. 鍼灸治療
鍼灸治療は、痛みの緩和と血行促進に効果があります。母指MP尺側側副靭帯損傷の治療では、鍼を使って手首や前腕のツボに刺激を与え、以下の効果を期待します:
- 痛みの軽減: 鍼治療によって神経の興奮を抑え、痛みを軽減します。
- 炎症の抑制: 鍼の刺激によって血行が良くなり、炎症を抑える効果があります。
- 筋肉の緊張緩和: 鍼治療は、筋肉の緊張を緩める効果があり、手首の負担を減少させます。
4. 電気治療
電気治療は、低周波や中周波の電流を使って筋肉の緊張を緩和し、痛みを和らげる方法です。母指MP尺側側副靭帯損傷の治療では、以下の方法を用います:
- 低周波治療: 筋肉に低周波の電流を流し、筋肉を収縮・弛緩させることで、血行を促進し、痛みを軽減します。
- 中周波治療: 中周波の電流を使って、深部の筋肉や神経に刺激を与え、痛みを和らげます。
5. テーピング療法
テーピング療法は、母指MP尺側側副靭帯損傷の治療において、筋肉や関節のサポートを目的として行われます。以下のような効果があります:
- 圧迫軽減: テープを使って親指を適切な位置に固定することで、関節の安定性を保ち、炎症を抑えます。
- サポート効果: 筋肉や関節をサポートし、日常生活での動作を助けます。適切なテーピングを行うことで、症状の悪化を防ぎます。
6. リハビリテーション
リハビリテーションは、筋力の回復と関節の可動域の改善を目的としています。母指MP尺側側副靭帯損傷のリハビリでは、以下のエクササイズを行います:
- ストレッチエクササイズ: 親指や手首の筋肉や靭帯をストレッチし、柔軟性を高めます。これにより、靭帯への負担を減少させ、症状の改善が期待できます。
- 筋力強化エクササイズ: 親指や手首の筋力を強化するためのトレーニングを行います。軽い負荷をかけた運動や抵抗運動を通じて、筋力を回復させます。
- 動作改善エクササイズ: 日常生活での動作を改善するためのエクササイズを行います。適切な動作を身につけることで、手首の負担を軽減し、再発を防ぎます。
7. 栄養指導
母指MP尺側側副靭帯損傷の回復には、適切な栄養が重要です。当院では、バランスの取れた食事の指導も行っています。特に、炎症を抑える効果があるオメガ3脂肪酸や、筋肉の回復を助けるタンパク質を豊富に摂ることが大切です。

















