胸椎・腰椎圧迫骨折
- 激しい背中の痛み
- 姿勢が悪くなる
- 動作が制限される
- 長時間座れない
- 日常動作が困難
胸椎圧迫骨折(きょうついあっぱくこっせつ)および腰椎圧迫骨折(ようついあっぱくこっせつ)は、脊椎の胸椎および腰椎部分に圧力がかかり、骨が押しつぶされるようにして折れる骨折です。特に高齢者や骨粗鬆症の患者に多く見られますが、外傷や事故によっても発生します。
胸椎・腰椎圧迫骨折について|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院
胸椎圧迫骨折(きょうついあっぱくこっせつ)および腰椎圧迫骨折(ようついあっぱくこっせつ)は、脊椎の胸椎または腰椎の椎体に圧力がかかり、骨が押しつぶされるようにして折れる骨折です。この病態は、特に高齢者や骨粗鬆症の患者に多く見られ、外傷や事故によっても発生します。
圧迫骨折の病態
- 骨構造の変化
- 椎体の変形: 圧迫骨折では、脊椎の椎体が押しつぶされて前方が扁平化し、くさび状の変形が生じます。これにより脊椎の全体的な形状が変わり、姿勢に影響を及ぼします。
- 椎体の崩壊: 骨が完全に崩壊すると、脊髄や神経根を圧迫することがあり、神経症状を引き起こすことがあります。
- 痛みの発生メカニズム
- 骨の微小損傷: 骨粗鬆症などで骨の強度が低下している場合、軽微な外力でも微小な骨折が生じ、これが集積することで痛みが発生します。
- 神経への影響: 椎体の崩壊や変形により、脊髄や神経根が圧迫されると、神経性の痛みやしびれが生じます。
- 姿勢の変化
- 円背(猫背): 圧迫骨折により、脊椎の前方が押しつぶされるため、背中が丸くなる円背が進行します。これは体幹の前屈姿勢を引き起こし、バランスの悪化やさらなる転倒リスクを高めます。
- 腰椎の前弯消失: 腰椎の圧迫骨折では、正常な前弯(前方へのカーブ)が減少し、腰の自然なカーブが消失することがあります。
- 動作制限と機能障害
- 可動域の制限: 圧迫骨折に伴う痛みや変形により、脊椎の可動域が制限されます。これにより、体を前後左右に動かす動作が困難になります。
- 日常生活動作の障害: 痛みや姿勢の変化により、立ち上がる、座る、歩くといった基本的な日常生活動作に支障をきたします。
- 神経症状(重度の場合)
- 下肢のしびれや麻痺: 椎体の変形や崩壊により、脊髄や神経根が圧迫されると、下肢にしびれや麻痺が生じることがあります。
- 膀胱直腸障害: 重度の圧迫骨折で脊髄が圧迫されると、膀胱直腸機能に障害が生じることがあります。
胸椎・腰椎圧迫骨折になりやすい人|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院
胸椎・腰椎圧迫骨折は、特定のリスク要因を持つ人々に発生しやすいです。以下に、圧迫骨折になりやすい人の特徴を詳しく説明します。
1. 高齢者
- 骨密度の低下:
- 高齢になると骨密度が低下し、骨が脆くなります。特に女性は、閉経後にホルモンバランスの変化によって骨密度が急激に低下しやすく、骨粗鬆症のリスクが高まります。
- 転倒のリスク:
- 加齢に伴い、筋力やバランス感覚が低下するため、転倒するリスクが高まります。転倒時に圧迫骨折を起こしやすいです。
2. 骨粗鬆症の患者
- 骨の脆弱化:
- 骨粗鬆症は骨密度が低下し、骨がスカスカになって脆くなる病気です。この状態では、軽い衝撃や圧力でも簡単に骨折が発生します。
3. 栄養不足の人
- カルシウム不足:
- カルシウムは骨の主要成分です。カルシウムの摂取が不足すると、骨が弱くなり、圧迫骨折のリスクが高まります。
- ビタミンD不足:
- ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける役割を果たします。ビタミンD不足も骨の健康に悪影響を及ぼし、圧迫骨折のリスクを増加させます。
4. 運動不足の人
- 筋力低下:
- 定期的な運動をしないと筋力が低下し、骨への負担が増加します。筋力が弱いと、転倒や衝撃に対する耐性が低くなります。
- 骨の強化不足:
- 運動は骨を強化するために重要です。特に、体重をかける運動(ウォーキング、ランニング、ウェイトトレーニングなど)は、骨密度を高める効果があります。
5. 特定の病歴を持つ人
- ステロイド薬の長期使用:
- ステロイド薬は炎症を抑えるために使用されますが、長期使用により骨密度が低下し、骨が脆くなります。
- 甲状腺機能亢進症:
- 甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで骨の代謝が活発になり、骨密度が低下します。
6. 喫煙者と過度のアルコール摂取者
- 喫煙:
- 喫煙は骨密度の低下を引き起こし、骨の健康を損ないます。ニコチンはカルシウムの吸収を妨げ、骨の形成を阻害します。
- 過度のアルコール摂取:
- 過度のアルコール摂取は、骨の再生を妨げ、骨密度の低下を引き起こします。また、アルコールは栄養の吸収を阻害し、骨の健康を損ないます。
7. 特定の職業やスポーツをする人
- 重労働を伴う職業:
- 重い物を頻繁に持ち上げる職業(建設作業員、引越し業者など)は、脊椎に過度な負担がかかり、圧迫骨折のリスクが高まります。
- 高リスクのスポーツ選手:
- 体操や重量挙げ、ラグビーなどのスポーツは、脊椎に強い圧力がかかるため、圧迫骨折のリスクが高いです。
胸椎・腰椎圧迫骨折の当院での対応|上尾市-さいたま市北区土呂/宮原すぎやま鍼灸整骨院
胸椎・腰椎圧迫骨折は、脊椎の胸椎または腰椎部分に圧力がかかり、骨が押しつぶされるようにして折れる骨折です。整骨院では、圧迫骨折の治療やケアに対して様々なアプローチを行い、患者の回復をサポートします。以下に、整骨院で行える具体的な治療やケアを詳しく説明します。
1. 初診と評価
問診と視診
- 症状の発生状況、痛みの部位、経過について詳しく聞きます。
- 背部や腰部の形状や姿勢、動きなどを確認します。
触診
- 背中や腰の周囲を触診し、圧痛や筋肉の緊張の有無をチェックします。
2. 保存療法
安静と活動制限
- 痛みが強い場合:一定期間の安静を保ち、脊椎に負担のかかる活動を制限します。
- 活動の再開:痛みが軽減した後、徐々に日常活動や軽い運動を再開します。
3. 手技療法
筋肉のほぐし
- 背中や腰の筋肉をほぐし、緊張を緩和します。これにより、血行が良くなり、痛みが軽減します。
ストレッチ
- 背中や下肢の筋肉をストレッチし、柔軟性を高めます。これにより、脊椎への負担を軽減します。
関節の調整
- 骨盤や背骨の関節を適切に調整し、関節の動きをスムーズにします。これにより、脊椎の安定性を向上させます。
4. 鍼灸治療
鍼治療
- 鍼治療は、痛みの緩和と血行促進に効果があります。背中や腰のツボに鍼を刺し、痛みを和らげます。
灸治療
- 灸治療は、温熱効果で血行を促進し、筋肉の緊張を緩和します。
5. 電気治療
低周波治療
- 筋肉に低周波の電流を流し、筋肉を収縮・弛緩させることで、血行を促進し、痛みを軽減します。
中周波治療
- 中周波の電流を使って、深部の筋肉や神経に刺激を与え、痛みを和らげます。
6. テーピング療法
テーピング
- テーピング療法は、筋肉や関節のサポートを目的として行われます。適切なテーピングを行うことで、脊椎の安定性を保ち、炎症を抑えます。
7. リハビリテーション
筋力強化エクササイズ
- 背中や腰、腹筋の筋力を強化するためのトレーニングを行います。これにより、脊椎のサポート力を向上させます。
柔軟性向上エクササイズ
- 背中や下肢の柔軟性を向上させるためのストレッチを行います。これにより、脊椎への負担を軽減します。
姿勢矯正トレーニング
- 正しい姿勢を保つためのトレーニングを行います。これにより、脊椎への負担を減らし、症状の改善を図ります。
8. 生活指導
生活指導
- 日常生活での注意点や、脊椎に負担をかけない動作方法についてアドバイスします。
- 正しい姿勢:日常生活や仕事での姿勢を見直し、脊椎に負担がかからないようにします。
- 適切な体の使い方:重い物を持ち上げる際には、膝を使って持ち上げるようにし、脊椎に負担をかけないようにします。
- 休息と運動のバランス:長時間同じ姿勢を続けず、適度に休息を取り、軽い運動を取り入れるようにします。
胸椎・腰椎圧迫骨折が完治するまでの期間
胸椎・腰椎圧迫骨折の完治には個々の患者の年齢、健康状態、骨密度、骨折の重症度、治療方法など多くの要因が影響します。以下に一般的な回復期間の目安を説明します。
一般的な回復期間
- 急性期(0〜2週間)
- 痛みのピーク:圧迫骨折が発生した直後は、激しい痛みと動作制限が見られます。この期間は安静が必要です。
- 初期治療:痛みを和らげるための鎮痛薬の使用、コルセットやブレースなどの装具による固定が行われます。
- 回復期(2〜8週間)
- 痛みの軽減:痛みが徐々に軽減し、日常生活の動作が少しずつできるようになります。
- 活動制限の緩和:完全な安静から徐々に日常生活への復帰を進めますが、重い物を持つなどの負荷のかかる動作は避けます。
- リハビリテーションの開始:軽いストレッチや筋力強化のエクササイズを開始し、脊椎の安定性を高めます。
- 治癒期(8〜12週間)
- 骨の治癒:多くの場合、圧迫骨折の骨はこの時期に治癒し始めます。X線やMRIで骨の状態を確認しながら、治療計画を進めます。
- 活動量の増加:日常生活や軽い運動への復帰が進みます。負荷のかかるスポーツや重労働はまだ制限されます。
- 完全回復期(3〜6ヶ月)
- 通常の活動復帰:痛みが完全に消失し、通常の生活や軽いスポーツ活動に戻ることができます。
- 負荷の再導入:徐々に負荷をかけた運動や作業を再開します。体幹の筋力トレーニングや柔軟性の向上が重要です。
- 定期的なフォローアップ:医療機関での定期的な検査とリハビリテーションが続けられます。
要因による回復期間の変動
- 年齢:高齢者は骨の治癒が遅く、リハビリテーションも慎重に進める必要があるため、回復期間が長くなることがあります。
- 骨密度:骨粗鬆症の患者は骨の治癒が遅く、圧迫骨折の再発リスクも高いため、回復期間が延びる可能性があります。
- 全体的な健康状態:栄養状態、生活習慣、既往症などが回復に影響を与えます。全体的に健康な人は回復が早い傾向があります。
- 治療の適切さ:早期診断と適切な治療が行われた場合、回復が早くなります。治療が遅れると、回復期間が延びることがあります。
まとめ
胸椎・腰椎圧迫骨折の完治までの期間は、一般的に3〜6ヶ月とされていますが、個々の患者の状況によって変動します。早期の診断と適切な治療、そしてリハビリテーションが重要です。
上尾市・さいたま市北区土呂宮原すぎやま鍼灸整骨院では、圧迫骨折の患者様に対して、個々の状態に合わせた治療とリハビリテーションを提供し、早期回復を目指します。回復期間中も専門的なサポートを行い、快適な日常生活への復帰を全力でサポートいたします。